- ぱいせん
ニューシネマスーパー
開店直後のスーパーに行くとドビュッシーの月の光りがかかっていた。忙しない市場みたいな雰囲気とは真逆の、まだ人もまばらでいつもの光景と違って見えた。まるで映画の中にいるようなとても心地良い時間だった。
某日
起床した。
食べるものがないことに気づく。
身支度を整えスーパーへ向かった。
まだ眠たくてぼんやりする頭でいつもの道を行く。頭が回らないのでいつもよりゆっくりと老人のように進んだ。
陽の光が眩しくて少し気だるい。
スーパーへ着くとさっき開店したばかりで老人がまばらにいる。
みんな広い間隔でゆっくりと買い物をしている。レジに並ぶ人がいないので店員はわずかな時間を有効に使って品出しをしている。
頭が回らないので何を買おうか決まらないとか考えてると、いつもと違うことがもう一つあった。
店内BGMがドビュッシーの月の光だった。
それも謎の電子音ポップミュージックみたいな音じゃなくて楽器を録音したもの。
ふわふわとした頭といつもより広さを感じる空間が相まって夢の中にいるような非現実感がありとても心地良い体験だった。
朝食は菓子パンと飲むヨーグルトに決めて帰路に着いた。
後日行くと今度はヴィヴァルディの四季だった。
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